繊細体質のトリセツ

“繊細人”らしくストレスフリーに生きていくための指南書

「お人好し」「損する役回り」から抜け出す方法

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世の中には自分の都合を上手に優先する“ズル賢いタイプ”と、周りの目や人の意見ばかりを優先しがちな“お人好しタイプ”がいます。

以前までの私は完全なる“お人好しタイプ”で、自分の意見を主張しないどころか、人の意見や周りの目ばかりを気にしすぎて自分の意見を見失うこともありました。


多分、会社の上司や先輩に言われるがままに仕事している人や「会社の為なら何でもやります!!」という社畜タイプには“お人好し ”な人が多いのかもしれません。


「楽をしたいがために自分の意見を押し通すなんて無理!」
「会社で働いている以上は会社の方針に従っていきたい」
「自分の意見よりも周りの意見を優先していきたい」

そういう人は「お人好し」な人で、ある意味「損する役回り」に立っていたとしても苦痛じゃないでしょう。


だけど、もし

「もっと仕事のストレスを減らしたい」
「自分らしさを活かしながら働きたい」
「自分を犠牲にしてまで会社本位の働き方はしたくない」
「もっと楽しく仕事をしていきたい」

と思うのであれば、社畜的な思考を変えていく必要があります。

“ズル賢いタイプ”と“お人好しタイプ”の違い

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まず“ズル賢いタイプ”は基本的に自己中だけど、「自分にも他人にも都合の良い働きかけをしている」という特徴があります。


例えば「(なるべく)残業をしない」「割に合わない仕事は上部に 申告する」「やりたくない仕事、ストレスに感じる仕事は遠慮なく断る」「仕事をする上で気になることはすぐに報告する」ということをします。


これは一見、自己中な行動のようにも見えますが、このような行動を起こすことによって

サービス残業をしない
・現場の状況を報告&業務内容の見直し
・自身(もしくはその他従業員の)適材適所への促し
(能力の活かしどころの見直し)
・違和感から予測できるトラブルや事故、ミスなどの排除

に貢献することになります。


逆に言うと、“お人好しタイプ”にはこれができていません。


勿論、周りの意見や会社の方針を優先することによって、人間関係に波風は立たないし、従来のやり方を続けていくには“お人好しタイプ”の方が会社的には扱いやすいかもしれません。


ですが、扱いやすいと思っている人が会社で働くことで

・残業を平気でしている
・仕事の不満は言うのに何をしたいのか(何をすれば良いのか)が 不透明
・自分で考えて積極的に行動することがない
・意見して欲しい時にその人の考えが見えてこない
・(周りを気にして)うっかりミスや事故の報告が上がってこない
・何度も教えているのに、覚えられずにミスが繰り返される
・仕事効率が上がらない

といった問題が上がってきたらどうでしょう。


少し大げさに感じるかもしれませんが、多かれ少なかれ“お人好しタイプ”がいる職場ではこのようなことが実際に起こっています。


それは、かつて“お人好しタイプ”だった私が実際に経験してきたことなので、これは痛いほどよくわかります。


看護師の新人時代はまさに「言われるがまま」に仕事をしていたの で、残業は当たり前で苦手な仕事は断ることもせず(できず)に何でも請け負いました。

そのせいで仕事が時間内に回らないどころか長時間勤務による疲労の蓄積によりミスや事故の連続。

最終的には5キロも体重が減り、顔もやつれ、「重度のうつ」になっていました。

 

このように“お人好しタイプ”は、一歩間違えばうつになることもあります。


そう考えると「会社の為に働くこと」について、もう一度考え直してみたくなるのではないでしょうか。

 

なぜ“お人好しタイプ”は人の言うことを素直に聞いてしまうのか?

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“お人好しタイプ”が会社や周りの人の言いなりになりやすい理由 としては、

・そもそも人の考えや意見に依存しがち
・状況を冷静に判断することができていない
・社会性を重視しすぎて自分の考えや問題の本質を見失っている
・思考力が低下していて意見することができない

などが挙げられます。


「人は変化を恐れる生き物」だと聞いたことがありますが、“お人好しタイプ”はその思いが強く『自分が意見することで人間関係に 波風を立たせたくない』『自分が意見することで嫌われたくない』 『自分の意見を優先することで会社とのトラブルを増やしたくない 』といった思いを抱えています。

ただ、そうやって「守り」に入っている以上、現状を良い方向に変 えていくことはできないし、会社や周りの人が自分の辛い想いに気づくこともなければ、目を向けることもありません。

意見せずに会社の言いなりになりつづければ、その分何かを考えず に済みますが、どう意見すれば良いのか分からないままになってしまい、不満もストレスも抱え続けることになります。

 

「お人好し」「損する役回り」から抜け出す方法

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では、どうすれば“ズル賢いタイプ”の人のように、ある意味自分にとって都合よく振る舞うことができるのでしょうか。


そのためにはまず、自分が今抱えている不満やストレス、現状をしっかり把握する必要があります。


私の職場のまさに“お人好しタイプ”の人は、訪問したくないお客さんがいても「たまには別のコースも行きたいんですけどー!」と 冗談交じりで所長に主張するだけで『このお客さんの訪問は行きたくないです』『私が毎回訪問するのは辛い(限界)です』といった主張をしていません。

多分、所長的には『訪問したくない気持ちは自分も一緒(だけど、 明確な断る理由もないから本人が限界と言うまでは訪問を続けて欲しい)』と思っているのか、そんな主張があってもその人と同じように笑って過ごすだけでした。


ちなみに私の場合、【断固としてそのお客さんの訪問を拒否する】 上で涙ながらに

「①もう何をやっても良い方法が見つかりません。②それにお客さんは要望というよりもワガママを主張しているだけだと思います 。言ってることが毎回違うのはおかしいですよね。③言われたことをやっていてもマイナスな面にばかり目を向けられてその度に怒鳴られるのは、これ以上耐えられません。④何を言われても、もう二度と訪問はしたくないです。」

と主張することで、そのお客さんの訪問を拒否することができました。


では前者と後者では何が違うのでしょうか。


それはおそらく【本気度の伝わり方】が大きく関係しているんじゃないかなって思っています。

前者も後者も「そのお客さんの訪問はしたくない」というのが本音 ですが、ここには【どうすれば訪問せずに済むのか?】という思考力に大きな違いがあります。


といっても、私も最初の頃は『その要望に応えることで少しでもお客さんが求めているサービスを提供していきたい』 という想いはありました。

ですが、ミスや事故もないし、言われた通りにやっているはずなの にクレームはエスカレートするばかり・・『 何が上手くいかない原因なんだろう・・?』と物凄く考えた末に出た答えが【もう何をやっても改善の余地はない。 だったら訪問したくないし、いっそのこと訪問を拒否しよう】 でした。


要は不満やストレスがモヤモヤしている段階で、どれだけ自分自身の気持ちやその状況について深く考えることができるのかが重要。

ここでふと立ち止まって考えることなく「あーやだなぁー行きたくないなぁー」「この時間だけ我慢すれば何とかなる」と思って現状を蔑ろにするから何も状況が変わらないのです。

 

ちなみに私の主張には、所長が訪問拒否を認めざるを得ない理由が 沢山含まれています。

①もう何をやっても良い方法が見つかりません。
→今の方法で解決策がないことを提示

②それにお客さんは要望というよりもワガママを主張しているだけだと思います 。言ってることが毎回違うのはおかしいですよね。
→理不尽な対応を受けていることを主張

③言われたことをやっていてもマイナスな面にばかり目を向けられてその度に怒鳴られるのは、これ以上耐えられません。
→自分の辛い気持ちを開示

④何を言われても、もう二度と訪問はしたくないです。
→自分が求めていることを提示


きっと所長は

「今の方法を続けていては何をやっても変わらない」
「訪問の継続は従業員に精神的苦痛を与え続けることになる」
「訪問を継続させることで起こりえるトラブルを回避したい」
「本人の気持ちを優先しつつ、何か別の解決策を考えたい」

と考えた上で、私の訪問拒否を認めてくれたんじゃないかなって思 います。

 

まとめ

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「今抱えている仕事のストレスや不満に本気で目を向ける」って中々ないことだと思いますが、それがどんなに些細なことだったとしても考える価値はあります。


例えば、何かモヤモヤすることやストレスを感じたときに

・何がモヤモヤ(イライラ)する?
    ↓
・それはなぜ??
    ↓
・今まではどんな対策をしてきた?
    ↓
・じゃぁ、なぜその方法で解決しない?
    ↓
・自分はどうしたい?
    ↓
・その考えを通すために何ができる?
    ↓
・相手を納得させるための伝え方とは??


といったように、連想ゲームでノートに想いを書き出していくと、自分の本音や根本的な問題の解決策が見えてきます。

人は自分の感じている想いや解決策が明確になったとき、周りの人 の目や意見を気にせずその想いを主張することができます。


逆に言えば、そうやって躊躇せずに主張できるまで自分の気持ちと 向き合い続けたり、日々考え続けることが大切。

【自分自身に目を向けることが大事】だと言いますが、自分の考え を明確にして人に想いを伝えていくことは、無駄なストレスを抱えることなく仕事をしていくことにも繋がっていきます。